暦ではもう夏ですね。
こんにちは、虹いろ鍼灸院の冨田です。
自粛生活に慣れ、やっと解除されたと思ったらもう5月末です。
朝晩は気温も低いですが日中は25℃を超える日も増え、暦ではもう夏の時期に入っています。
これからの季節身体に及ぼしやすい影響や対策についてまとめてみました。
①夏の季節と身体への影響
気温・湿度・気圧の変化は身体に様々な影響を及ぼすとされています。特に夏場は気温と湿度には要注意です。
梅雨の時期が終わると日中30℃を超える日は珍しくありません。私たちの身体にはこのような環境の変化に対応できるような恒常性維持(ホメオスタシス)が備わっています。
その機能の1つとして体温調節機能があります。
間脳の視床下部にある体温調節中枢が自律神経の働きを促し、皮膚表面近くの血管を拡張させます。そこから発汗する気化熱を利用して体内の熱を放出し、外気温が高くなっても体温を一定に保つことが出来ます。
しかし、あまりにも高温の日が続くとそれらの機能も疲弊してしまいます。
また湿度が高いと身体から発汗しようとしても、汗が蒸発せずに皮膚表面に残っていると次に発汗しようとする汗の出口を塞いでしまいます。
気圧は基本的に高気圧に覆われやすい季節ですが、急な天候の変化による低気圧が起きると、身体の循環やホルモンのバランスが乱れやすくなります。
②夏に起こしやすい体調不良
冷房はリモコン1つで部屋の温度を調節し、快適に過ごすことが出来ます。まるで体温調節中枢の様な働きをしてくれます。しかし、この状況が続き身体が慣れてしまうと、身体の体温調節機能の働きが低下してしまい、いざ外気温高い環境に身を置いた時にに身体の熱を充分放出できなかったり、度重なる気温の変化に自律神経の働きが疲弊してしまい体温を上手く調節出来ない状態に陥ってしまいます。
また冷房に夏の冷飲食が重なると身体が冷えてしまい、冷え性による身体の様々な症状を引き起こします。
アルコールの好きな方は冷たいビールの飲み過ぎには注意が必要です。
アルコールには利尿作用があり、脱水症状を引き起こします。その状態を回避するために冷たい水を飲む。そうすると胃腸が冷えやすくなり、食欲が減退して夏バテという悪循環に陥りやすいです。
③熱中症に注意
気温が高くなることによる直接的な要因もさることながら、身体が環境に対応しようとして体内の水分やミネラルが減ってしまうと熱中症にかかるリスクは高くなってしまいます。
この季節になると熱中症で倒れたというニュースをよく目にします。
現在は、自宅以外でも冷房の効いた快適に過ごせる環境が整っているところが多いですが、特に体温調節の機能が未熟な子どもや調節機能が低下した高齢者はリスクが高いため注意が必要です。
④これからの季節の予防や対策
・まずは通気性の良い衣服や直接日差しを浴びる機会を減らすために、帽子などを利用しましょう。
皮膚に付いた汗はタオルなどで拭いたりする事で対応しやすいですが、服が汗でびっしょりになると、ますます汗がかきにくくなり熱が余計に体内にこもりやすくなります。そのままにしておくと身体の表面が冷え、風邪を引く原因にもなります。
乾いたタオルで汗をこまめにふき、汗で濡れた服はそのままにせず、着替えをして通気性を良くしましょう。
また重要になってくるのが水分補給です。夏場はついつい冷たい冷飲食が増えます。
冷たい飲み物からだけではなく、食事からも摂取するように意識しましょう。
夏にとれる旬の野菜には水分が豊富に含まれた食物が多いです。トマトやナス、キュウリなどから失われた水分やミネラルを補給したり、冷えた身体を温めるために野菜スープを摂ったりすると胃腸への負担も少なく消化吸収を助けてくれます。
自粛も徐々に解除され、これから夏本番が訪れ、ついつい開放的になり羽目を外したくなります。楽しい夏を過ごすためにも体調にはくれぐれも気を付けましょう。