夏バテ予防に骨スープ!
こんにちは、虹いろ鍼灸院の冨田です。
日中の日差しがだいぶ強くなってきましたね。
今日は腸活として始めた骨スープについてお話ししたいと思います。
➀骨スープ(ボーンブロス)とは何か?
鶏・豚・牛・魚の骨などを煮込んで取ったスープのことです。
手羽先やフライドチキンなど普段骨付き肉を食べていることはいらっしゃるかもしれませんが、その後の骨は食べるところではないからと捨ててしまっている人がほとんどだと思います。
しかし、この「廃棄物」と思われていた骨や腱、軟骨には動物肉の中でも滋養・栄養効果の高い部位の1つになります。
長時間かけて煮込むことで、これらがスープに溶け込み栄養をまるごと取り入れることが出来ます。
この骨スープ(ボーンブロス)にはタンパク質が消化されやすい状態(グルタミンやグリシン)になっているため消化の負担が少ないのが特徴です。この様なアミノ酸はこれまでも取り上げてきた様な腸の炎症症状や腸粘膜の修復にも効果的です。
その他にも不足がちなカルシウムやマグネシウムミネラル、コラーゲンも豊富に含まれており天然のサプリメントの様な働きがあります。
➁どんな効果があるの?
腸の粘膜には身体に必要な栄養素を取り込むためにとても小さな穴があり、そこで吸収する物と排泄する物とを仕分けする作業が行われています。
東洋医学にも小腸の働きに「泌別清濁を主る。」というように胃から送られてきた糟粕(消化物)を身体にとって必要な物とそうでない物とを分ける重要な働きがあります。
しかし、この部分に負担がかかり炎症が起きたり、物質の透過性が高まりすぎると、未消化の食べ物や腸内細菌が作り出す毒素やその他の異物も体内に取り込んでしまいます。その結果身体のあちこちで炎症による疼痛やホルモンバランスの失調につながり精神面への影響も懸念されます。
骨スープにはこれらの元となる胃腸症状の改善に必要な栄養素が含まれているため、胃の消化作用の負担を減らし、腸での栄養吸収作用を手助けしてくれます。
また鶏の骨付き肉を使用したスープに多く含まれるアミノ酸(BCAA)には呼吸器系の炎症を軽減する作用があるとも言われています。
激しい運動で筋肉そのものを損傷している場合を除くと、日常生活で感じる症状や疼痛は無意識で行っている自律神経がコントロールしている働き「呼吸・心拍・体温」これらの調節が上手くいかずに作業効率の低下が関係しています。
風邪を引いて食欲がないときにチキンスープ粥を食べることでこのような症状にも効果が期待できるかもしれません。
➂レシピ
僕が自宅で手頃に行うために利用しているのがスロークッカーです。
・鶏の手羽元を300~500グラム
・水 約1リットル
・長ネギ 1本 (3~5㎝に切ったもの)
・しょうが (細かく刻んだものかすりおろして入れます。)
骨付きの肉のまま軽く下ゆでして余分な油や灰汁をとってから容器に入れ、ネギとショウガを加えた後に、蓋の閉まる手前まで水を入れます。
スイッチを強に合わせ沸騰するまで煮たら後は弱にして半日~1日煮込むだけです。
スイッチ1つで加熱の強弱や保温機能も付いているため、朝出かける前や夜の内に準備しておくだけで、作ることが出来ます。
*ネギとショウガは臭みを取るために入れていますが、気にならない方は無くても良いと思います。そのほかお好みで野菜なども一緒にいれると野菜の栄養素も余すことなく溶け込んだスープになるので一石二鳥かもしれません。
軽く塩味を付けてそのままスープとしても飲む事が出来ますが、味が薄いと感じる方はカレーや味噌汁の出汁として利用したりもお勧めです。
これから湿度や気温が高くなり疲労が溜まりやすい中、食欲が落ちやすい時期でもあります。
冷房や冷飲食で冷えた身体を温め、消化の負担の少ない栄養満点スープは身体にとってとても手助けになります。
是非1度試してみてください。