2020年は二度ある夏の土用!
こんにちは、虹いろ鍼灸院の冨田です。
今年は梅雨が長く、雨も集中的に降る事が多いため大変な思いをされている方も多くいらっしゃるかもしれません。
身体のだるさや季節の変わり目に体調を崩しやすい時期でもあります。
この時期に夏バテ予防として話題にあがる「夏の土用」で有名なウナギですが、ここにも実は東洋思想が入っています。
今回はそんな土用について取り上げてみました。
➀土用とは
以前に取り上げた二十四節気ですが、8月に入ると暦では夏から秋に変わる「立秋」を迎えます。
五行思想において「木・火・土・金・水」は人間で言うと「肝・心・脾・肺・腎」の臓の働きに対応し、季節では「春・夏・土用・秋・冬」が割り当てられています。では、夏にしか土用がないかというと決してそういうわけではありません。
脾には地の気である食べ物の消化吸収に関わりが深く、各臓に栄養を送る滋養作用があります。その脾を中央(土用)に据え、各季節に中心的に働いた臓を養うためそれぞれの季節の変わり目に土用が割り当てられています。
期間はそれぞれ18日間です。
季節の変わり目になると調子を崩したり、風邪を引くなんていう方は消化吸収作用に関わる脾の働きが低下している可能性があります。
➁夏の土用はいつ?
年によって異なりますが、2020年の夏の土用は7月19日~8月6日にあたります。
夏の土用で有名なものとしてウナギがありますよね。
今年は夏の土用の期間に丑の日が2度廻ってくる(7月21日と8月2日)ため、1度チャンスを逃した方は次回の丑の日が良い機会になるかもしれません。
➂食べるのはウナギが良い?
脾は「湿を悪む」とされ、また夏は湿度が高く、冷たい物や、水分を取り過ぎることで消化機能への負担が大きくなり易い時期でもあります。
そんな時に栄養価の豊富なウナギを食べる事は風習としてなじみがありますが、
他にも「丑の日」にちなんで「う」の付く食べ物が良いとされています。“うどん”や“梅干し”、“瓜”なども頻繁に食されてきました。うどんは比較的消化に良く、薬味やトッピングとして疲労回復に効果的なクエン酸を含む梅干し、瓜などの野菜(刻んだキュウリ)から水分をとる事で、疲労回復にはうってつけです。
比較的に夏の暑い時期は活動的になるため身体はエネルギーを発散する方向へ行き、冬などの寒い時期は寒さに対応するため体温を維持するためエネルギーを溜め込んで、収斂する方向へ傾きます。
ウナギも同じように季節によって脂ののり方や身の引き締まり方に違いがあるともいわれています。
各季節の土用に食べ比べてみても面白いかもしれませんね。
是非夏バテ防止対策としてお役立てください。