熱中症を予防しよう!
こんにちは、虹いろ鍼灸院の冨田です。
やっと梅雨が明けたと思ったら連日の猛暑に身体も付いていくのが大変ですね。ここ数日は熱中症にかかったというニュースを目にすることも増えてきました。今回は熱中症について取り上げてみたいと思います。
➀熱中症はなぜ起きるのか?
暑熱環境下においておける身体障害の総称のことで、良く言われる気温に加え、湿度や風の有無、輻射熱などの環境によってもリスクの度合いは変わってきます。日本の夏は島国で海に囲まれ南から湿った温かい空気が運ばれやすく湿度が高い状態が続きます。
元々人間の祖先は寒冷期を生き抜いていたため体温を維持するための産熱する働きは様々ありますが、身体を冷やす機能そのものは持ち合わせていないということも言われています。
そのため身体にこもった熱は皮膚表面の近くの毛細血管を拡張させたり汗と一緒に体外に放出されることで身体の体温調節を行っています。
しかし、夏の外気温と体温の差が小さいため熱が放出されにくく、熱がこもりやすくなってしまいます。さらに湿度が高いと汗が皮膚表面から蒸発されにくくなってしまい余計に熱が高くなり脱水症状が進んでいきます。
➁熱中症の症状、こんな症状が出ると危険!?
現在主に熱中症は症状の重症度の度合いで分類されています。
(Ⅰ度 軽症)めまい、筋肉痛、こむら返り
(Ⅱ度 中等度)頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
(Ⅲ度 重症)意識障害、けいれん、手足の運動障害、高熱、
上記のように主に分類がされていますが、Ⅰ度は高温下での長時間の活動や一時的な水分やミネラル不足によっても起こりえます。すぐに活動を休め涼しい場所に移動して水分と塩分補給をする事で症状は改善されてくることがほとんどです。
一方Ⅱ、Ⅲ度のような中等度以上の状態はかなり脱水症状が進み、体温を下げる機能も低下しているため危険な状態といえます。
特に自分で身体を動かすことが出来なかったり、意識障害が出ている場合は病院へ素早く搬送することで重症化を防ぐことにもつながります。
➂どんな事を気を付ければ良い?
直射日光を避けるため帽子や通気性など発汗性のある服装をすることも大事ですが、特に水分補給をしっかり摂取して汗で失った水分とミネラルを補う必要があります。
野外で長時間活動したときなど体温が上昇した状態では冷たい飲み物を摂取する事でより効率的に吸収され体温を下げやすくなります。日常的に仕事で外で活動することが多かったり、スポーツなどをする方は、より水分摂取は意識する必要があります。体重の3~5%の水分損失で心臓血管系の負担が増加して熱の放出能力が落ちてしまいます。慢性的な水分不足を防ぐためにも食事での水分補給(お茶やスープ、夏野菜など)を大切にしましょう。
またスポーツドリンクなどは糖分やミネラルも含まれて熱中症予防に効果的ですが、日頃デスクワークを中心とした身体的な活動量が少ない人が習慣的に飲むとやや糖分過多になりやすいです。水で半分に割ることで防ぐことが出来ます。
一方で屋内で過ごす方で多いのは、エアコンの効いた部屋で過ごすことが多くなり、汗腺や体温調節中枢の機能が低下してしまうことです。気温の低い朝方や夕暮れ時に軽い運動を行い汗腺の働きや体温調節機能を刺激してあげることも必要になってきます。
暑い日が続くとどうしても動きたくない、身体が重だるいといった症状も出やすいです。そのような異変を感じとりできるだけ素早い対処を心がけるだけでも熱中症の予防や重症化を防ぐことにつながります。熱中症には是非注意しながら楽しい夏をお過ごしください。