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体温の不思議

こんにちは、虹いろ鍼灸院の冨田です。

 

 

今年も残すところ2ヶ月とわずかになってきました。

少しずつ外出しやすい状況になってきていますが、冬にかけてまだまだ油断は出来ませんね。

今年は身体の健康の身近な指標として「体温」を測る機会は多かったと思います。

そんな体温について改めて考えてみました。

 

 

 

気温も低くなりこれから冬にかけて寒さが厳しくなっていきますね。

しかし、気温が下がったからと言って、すぐに体温まで同じように下がってしまう事はまずありません。

それは身体には常に体温を一定に保とうとする「体温調節機能」があるからです

 

 

(1)どのように熱を生み出しているのか? 

 この体温調節中枢は視床下部で脳の近くにあり皮膚などに有る温度受容器(センサー)からの情報をもとに血管を収縮したり発汗を調節しながら、体温を一定に保とうとします。この熱はどこから生み出されているのでしょう?

私たちは食べ物から得られる栄養素を利用して産熱をしています。得られる熱量は1gあたりそれぞれ糖質とタンパク質は4㎉、脂質は9㎉であり、そこから得られた60%もの熱量は体温の維持のために利用されると言われています。

 また寒いときに身体を震わせる様に筋肉を動かすことで身体を温める熱を生み出されることも実感出来ると思います。

熱中症の際に首元や大血管を冷やしたり、逆に風邪を引いて寒気があるときに首元を温めることはこの温度センサーに働きかけて元の体温の状態に戻す作用を利用していると言えます。

 

 

 

(2)なぜ一定に保つ必要があるのか?

身体の中で物質を作ったり分解したりと代謝する際に、通常であれば時間がかかる代謝活動を「酵素」が触媒となることで、ものすごい早さで代謝することが可能となり効率的に身体活動を行うことが出来ます。

この酵素が働きやすい温度が36~37℃付近になります。

体温が367℃より極端に上がりすぎても下がりすぎても働きは低下すると代謝活動は低下し、身体の働きにも大きな影響を及ぼしてしまいます。

風邪を引いて1度上がるだけでも、身体のだるさや顔周りの火照りなど感じることは多々あると思います。身体の代謝を最小限にして、体内にある異物などの処理に集中させます。

 

 

 

 

3)1日の中での体温の変化。

体温は1日の中でも1℃前後ではありますが微妙に変化しています。

一番低く出やすいのは明け方です。就寝時の省エネ状態から目覚め、徐々に顔を洗ったり、朝食の準備をしたりと身体を動かす共に体温は上昇していきます。

夕方頃にはピークを迎え、寝静まる頃には熱を放散しながら身体を休めるように準備していきます。

体温は体内時計としての1つの指標となります。

最近は、外出時にご自身で体温を計測する機会も増えている人も多いと思いますが、計測する時間は意識されているでしょうか。

毎日体温を測っていても時間が異なると数値にばらつきが出やすいです。ある日測った体温がたまたま高くても、昼以降や食後、運動後などの場合は高くなりやすいこともあり得ます。

また、女性の月経周期においては排卵後に黄体ホルモンの影響で朝方でも体温が通常よりも若干高出ることは考慮する必要があります。

 

 

 

他にも食事などの生活習慣や室内外の気温、ストレスなどにも影響をうけるので、毎日同じ時間に計測することを習慣づけてご自身の体温がどれくらいか知っておく事が良いと思われます。

 体温が低いと身体の代謝が低下してしまい、体調を崩しやすい状態になってしまいます。

秋冬は身体を温める作用のある食べ物が多いため、体温を上げて風邪予防をするためにも意識して摂取していくと良いです。

 

次回は秋の旬の食べ物について取り上げていきます。

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