夏の気候と健康⛺
こんにちは!
虹いろ鍼灸院の冨田です。
今回はこれからの夏の時期に起こりやすい身体の変化や病気についてのお話です。
気象が与える身体への影響で大きな要因は主に3つ。
それは「気温・湿度・気圧」。
日本は四季があり季節によって気温や湿度は大きな変化があります。
しかし、それは緩やかに移行するため次の季節までに身体が変化に対して適応しようとします。
ところが身体の機能が低下していると変化に上手く対応出来ずに様々な症状が出たり、すでに異変のある箇所が悪化することも。
その季節の特徴や起こりやすい症状を知り季節に対応出来る身体作りと予防をしていきましょう。
地球自体は数百・千年単位で気温は変化していますが、ここ百年で平均気温は約1度上昇しているとされています。
その中でもここ30年ほど熱中症の死亡者は年々増加傾向です。
1970年代は年間100人にいかない死亡者だったのが、2015年には1000人前後と以前よりも多くの人が亡くなっています。
高齢化などの影響ももちろん考えられますが、本来身体に備わっている体温調節機能が上手く働かない人が多くなってきているかもしれません。
★夏に気を付けたいこと
身体の熱を冷ます機能の1つは汗をかくこと。
体温調節機構は視床下部という頸と頭の付け根の辺りにあります。
風邪を引いたりするとこの部分に寒気がしたり、熱中症になったときにここを冷やしたりする場所です。
暑さを感じると体表面の毛細血管を拡張することで、身体の水分などと一緒に気化熱を放散します。
しかし、冷房の効いた部屋などで空調が快適な習慣が続くと、この機能を使う機会が減り本来の体温調節機能が乱れてしまいます。
★だるさや疲れやすさの原因にも
身体のだるさや疲労がなかなか抜けないのは様々な影響が考えられますが、湿度も原因の1つ。
汗として熱を逃がしたいのに外気の環境湿度も高いと、汗の蒸発が妨げられ身体に熱がこもりやすい状態に。
これに加えて甘い物を含めて糖質の摂取が多くなると身体へ水分が溜まりやすくなり、さらに胃腸の消化吸収力も低下します。
東洋医学でも夏から秋にかけては脾(身体の元にもなり消化吸収の源)の季節としての見方もあり重要視されています。
夏になると毎年症状が出る場合はこの脾の働き低下が原因かもしれません。
★夏の天気は身体で起きる現象ににていることも……
夏は地表付近の暖かい空気は軽く上昇しやすく、一方で上空の冷たい空気は重く下降しやすい。これがぶつかると局所的な積乱雲が発生し激しい雨や雷が起きます。
本来は全身の血流が集まる心臓や脳のある上部より下半身がより温かい状態を保つ「頭寒足熱」が理想的です。
しかし、身体の上部に熱がこもり、足や下半身が冷える「頭熱足寒」は身体の機能としても分断され上手く機能しにくい状態。陽臓の心臓に熱が多くなると負担がかかったり、陰蔵でもあり解毒作用の働きもある肝臓や腎臓の機能低下を招く恐れがあります。
☆ 夏に気を付けたい症状☆
➀気圧の影響
夏の時期は台風が発生しやすいですが、気圧が急激に変化しやすい時期。
気圧の変化は「内耳」という部分が気圧のセンサーを感知します。
それによって自律神経のバランスが乱れてしまうことに……
(頭痛・めまい・だるさ・関節痛など)
➁室内外の温度差が激しい。
室内外で5度以上の温度差に適応する機会が続くと体温調節機能が乱れやすいです。
冷房の効いた快適な温度にすると身体の外へ熱放散も低く、手足や体表面の毛細血管を拡張する必要も少なくなり、全身の血液循環にも影響を及ぼします。
皮膚温と外気温との差が大きくなるほど熱さや寒さを感じます。
クーラーの効いた部屋にいることに慣れ皮膚の機能が衰えると、外の暑い外気に出た際に身体の熱を上手く放出できずに深部体温が上昇して熱中症を引き起こしてしまいます。
特に高血圧・糖尿病・心臓疾患のある方は要注意です。
➂男女差による体感温度の違い?
同じ環境の温度の場合男女での体感温度は異なり、2度以上の差があるとされています。
元々基礎代謝が異なり、全身の脂肪と筋肉の占める割合やホルモンの影響に加えて、女性の場合本能として子宮や周囲の内臓を衝撃などから守り、骨盤を冷えから守る役割もあります。
また月経中は一時的に全身の血流量が低下して冷えやうっ血症状を呈しやすく様々な違いが。
身体の水分不足が招く病気として熱中症や脳梗塞は多いですが、
→熱中症の前回のまとめ
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★実は夏に多い尿路結石
尿中の成分が結晶化した物で尿の濃度が高くなると出来やすくなると言われている。
夏場は汗で体中の水分が蒸発してしまいため身体の水分量を維持するために腎臓が尿量を減らして結果尿量が減少します。その部分でカルシウム、シュウ酸、尿酸が多いと作られやすくなります。
これが多い食べ物や習慣は??
カルシウム……牛乳・チーズなど乳製品、小魚、
シュウ酸……ほうれん草・たけのこ・ピーナッツ・チョコ・コーヒーなど
尿酸(プリン体の多い食事)……あん肝・レバーなど動物性食品、エビなど
尿道より小さかったり腎臓に溜まっている間は症状が無いこともありますが、詰まったり大きくなると、圧が高まり背中や下腹部に激痛を起こすこともあります。これらの食品の過度な摂取は控えましょう!
夏場は何もしなくても約1ℓ以上の汗をかいているといわれます。
これを補う水分を飲食で補給しなくてはなりません。
ここで注意することが飲食の質の部分。
夏を乗り切る最強レシピ🍴
トマトときゅうりとオクラの梅肉和え
トマト……水分が多く、抗酸化作用のあるビタミンも豊富!
きゅうり……汗で不足気味の水分とカリウムが多く、酢の物として取ってもビタミン摂取に効率的に♪
オクラ……多くなりがちな糖質の吸収を抑え、胃の粘膜保護で消化吸収を助けます。
梅肉……乳酸をエネルギーに変える代謝を促し疲労回復や殺菌作用による食中毒予防にも。
さっぱりして疲労回復にもぴったり是非試してみて下さい😄